アベミハSS

☆18日☆

●日記に拍手レス。
●日記にアベミハSS。
●オフライン



オフにはインテ情報です!

スミマセン…
ちょっと忙しくて「青空の果て(後編)」は間に合いませんでし…た…orz

受かれば冬コミ、落ちたらアベミハオンリーに回したいと思います。


変わりにインテではケモプチに向けてアベミハケモSS3本を載せたぺら本を出します。



■8月21日(日)
3号館 X-46ab
「アベミハケモ愛護委員会」

新刊:「わん!だふるな日々」
    ※阿部が犬の話3本(犬阿部×人間三橋・犬阿部×猫三橋・半獣犬阿部×人間三橋)です。




そして、日記におまけにSSを。


上の新刊が途中中々進まなくなって…
いっそ内容を変えようかと思った時に途中まで書いたものです^^;
結局やめたのですが、勿体無いのでサルベージ。






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ざわざわと壁の向こうから聞こえてくる人の声に、何となく心が落ち着かない。
瞑想、集中、サードランナー。
三年間で散々身体に覚えこませた筈だと言うのに。
ちっともそれが役に立ってくれないのは、ここが試合中のグラウンドではないからだろうか。
ベンチへと向かう為の、長い廊下。

「三橋!」

冷たくなる指先を温めようと、自然と胸の前で両手を組んでいると、急に声を掛けられて三橋は思わず飛び上がって驚く。
最近ではこの大きな声にも慣れていたのに。
これも緊張の所為なのか。思って振り返ると、そこには予想通りの声の主が。

「あ、阿部、くん…」

投手である三橋のバッテリーを組んでいる相手。
捕手の阿部がそこには立っていた。

彼は大事な防具の入った鞄を小脇に抱えていた。
それを一度背負い直すと空いた片手で口元を抑えて挙動不審な三橋を笑う。

「お前、驚きすぎ!」

しっかりしろと、歩み寄って背中を叩く表情は裕綽々と言った様子で。
余りに自分と違う様子が少し悔しい。

「緊張してんの?」
「う…」
「漸くの夢の舞台なのに。」
「だっ…」

言いながら扉を開け、阿部は視線を奥へと促した。
そこには茶色の砂と、緑の柴。
そして更に先には今はまだ学校名以外何も記されていない、大きなスクリーンがあった。
1年の時、フェンス越しに見た風景。
それが今、遮るものなく目の前に広がっている。

「…っ!」

思わず息を呑むと、阿部はいつの間にかすぐ正面に移動してきており、ユニフォームの胸元を掴む三橋の右手を取ってゆっくりと指を外させた。
そしてそのままきゅっと握る。

「冷てぇ。」
「うぅ…」
「まぁ、ピッチャーは注目度が桁違いだからな。」

しょうがねぇかも知んねぇけど。
そう言って握ってくれる手は温かい。
いつも三橋を引っ張ってくれる、大きくて優しい手だった。

そうして何をするかと思ったら、阿部はその握った手を恭しく掲げると、自分の方へと引き寄せた。
そして口元へ。
三橋の目を見つめたままゆっくり運ぶと、事もあろうにそのまま指先にチュッ、と軽く口付けたのだ。

「っ!!?あ、べく…!!?」

驚きに咄嗟に叫べば、阿部はその様子に声を上げて笑った。

「お呪い…ってか、お守り。」

いつも通りの投球が出来るようにと阿部は言うが、三橋にとってはそれどころではなかった。
だってこんな所で…
奥の影になっている所とは言え、ここは公式の場のベンチなのだ。
しかし、阿部はそんなのお構いなしだ。

「だ、誰かに、見られた、ら!」
「へーきだって。ケツ触ったり、ホッペにキスしてたバッテリーだっていたじゃねぇか。」

そればかりか、ホッペにちゅーもしてやろうかとニヤリと笑う。
そんなからかいには首を思い切り横に振って辞退した。
そんな事をされたら試合どころではなくなってしまう。

「お前、真っ赤。そんだけ赤きゃ、指もあったまったか?」

尚も笑いながら問いかける阿部に、三橋は唇を尖らせる。
手があったまるどころか、顔も、ホッペも、首も、身体まで、全身発火するんじゃないかと言う熱さだ。

けれど、先程感じていた不安や心細さが吹き飛んだのも確かなのだ。
指先に残る、柔らかな唇の感触。
お守りと言う名が相応しいように、そこに阿部の力を貰ったようだ。

その力を閉じ込めるように拳を握ると、阿部がヨシと頷く。
エースの顔になった三橋に満足したようである。

「んじゃ、行くぞ!」

そう言って、阿部はサイレンと共に日差しの中へと三橋の手を引いて走り出した。
三橋も慌てて、自分の足で駆け出していく。

ベンチの庇の下から出ると、容赦ない日差しが眩しかった。


熱い夏が、今始まろうとしていた。





fin






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何か当初書こうとしていたものと別物になりましたサルベージ…
毎日キラキラ輝いてる高校球児達を見ていたら妄想が止まりませんでした。

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